履歴書・職務経歴書を作成する上で必要なポイントをしっかりおさえ、
採用担当者に好感を持たせ印象づけるポイントをお教えします。
履歴書と職務経歴書の違い
職務経歴書で見られるポイント
- 実務経験や能力は適切か、発揮してもらえそうか
- 責任感は強いか
- 職場でチームワークを図れそうか
- 会社に貢献してもらえるか
- 転職目的が納得できるか
- 記載内容に信憑性があるか
履歴書
履歴書は本人の基本情報や応募先の希望職種との関わりを少ない文字で一見して把握できるようにする文書です。
基本的なルールやマナーを留意して、選ばれる履歴書の書き方のポイントをご紹介します。
履歴書を作成する前に
履歴書を書く際に押さえておきたい6つのポイント
- 丁寧に心を込めて書きましょう
- 誤字・脱字に注意し、略字は使用しません
- 入学・卒業・入社・退社年月を正しく記載しましょう
- 応募企業が求めている人材を理解しましょう
- 応募企業で生かせる職務履歴を強調しましょう
- 応募企業向けの具体的な志望動機を書きましょう
履歴書の書き方
ここがポイント
市販の履歴書はB4サイズが多いのですが、職務経歴書がA4サイズであれば、A3サイズの履歴書を選択しても良いでしょう。
履歴書により項目やスペースが異なりますので、比較をしたうえで最適な履歴書を選択しましょう。
また、手書きの履歴書と指定がなければ、パソコンで作成しても構いませんが、手書きの履歴書から人物像をイメージする採用担当者もいます。
パソコンを使用する場合は、履歴書フォームをインターネットでダウンロードして作成しましょう。
- STEP1 基本情報の書き方
- STEP2 学歴・職歴の書き方
- STEP3 資格・応募動機の書き方
- STEP4 本人希望欄の書き方
基本情報の書き方
ここがポイント
履歴書の写真から仕事の意欲や性格といった人物像をイメージする採用担当者もいますので、好印象を与える表情、服装・髪型に気を配りましょう。
口角が上がり、目をやや大きく広げていると、やる気や積極性を感じます。逆に口角が下がり、伏し目ですと、意欲や自信がない印象を与えます。
服装はダークスーツであれば、ネクタイを明るめにすると、熱意や行動力のある応募者だとイメージします。
前髪が下がっていると暗い印象を与えることがあるので注意しましょう。
撮影は、スピード写真ではなく、写真スタジオで行うことをお勧めします。写真に違いが出ます。
- 日付:
- ・提出日か前日の日付を記入
・履歴書全体で西暦か元号表記かを統一 - 写真:
- ・好印象を与える表情、服装・髪型に注意する
・写真の裏には名前を記入
・書き損じることもあるので写真は最後に貼る - 氏名:
- ・「ふりがな」はひらがなで記載し、 「フリガナ」は
カタカナで記載 - 年齢:
- ・①の日付の時点の年齢を記入
- 住所:
- ・都道府県から省略せずに記入
・マンション名なども忘れずに記入 - 電話番号:
- ・日中連絡が取りやすいものを記載
・固定電話が自宅にない場合は 携帯電話のみでも問題ありません。日中連絡がつきやすい番号を記入。 - メールアドレス:
- ・個人のアドレスを記入し、会社用アドレスはNG
・履歴書に携帯アドレスを記載しない場合は、スマートフォンや外部のパソコンでも確認できる環境を構築し、迅速な対応ができるようにしましょう。
学歴・職歴の書き方
ここがポイント
過去の職歴から「自社で貢献できる人材か」を採用担当者は見極めています。
また、転職回数や転職理由により、自社に定着できるかをチェックしています。
退職理由は「一身上の都合により~」と書くのが一般的ですが、会社の業績悪化、事業縮小などによって退社を余儀なくされた場合には「会社都合により退社」と書いてよいでしょう。
- 学歴:
- ・原則として最終学歴の一つ前の学歴から記載。
応募職種で生かせる専攻、研究テーマは、詳細に記載しましょう。学校名は、略さず正式名称で記載し、「高校」ではなく「高等学校」と書きます。 - 職歴:
- ・時系列に記載し、会社名は略さず正式名称で記載。
全体のバランスを考慮し、紙面が7〜9割埋まる様、適宜簡単な職務内容や支店や部署が変わった場合は記入します。
応募書類に関する職務内容があれば強調しておきましょう。
企業の合併・買収などで、社名が変わった場合は、○○株式会社(現△△株式会社)と記載しましょう。
最終行に「現在に至る」と記入し、その下の行に右寄せで「以上」と記入して締めます。
資格・応募動機などの書き方
ここがポイント
資格・免許欄で、応募企業で関連性のない資格や免許が記載されていると、採用担当者は業種が絞り込めていないと感じます。応募職種で生かせる資格を記載しましょう。
志望動機は下記のポイントを意識して作成しているかを確認しましょう。
・自社が求めている人材を理解しているか
・過去の職務経歴を自社で生かせるか
・強みを把握しており、自社への思いが強いか
・同業他社に比べ自社だからこそ入社したい意欲が感じるか
・将来のキャリアビジョンが明確で、自社で達成しようと感じられるか
- 資格・免許:
- ・資格は正式名称で記入
・業務に関連する資格を記入
・現在習得のために勉強中の物も取得予定時期も含め記入 - 志望動機:
- 自身の経験に基づいた志望動機を具体的に記入
応募企業で貢献できることを念頭に作成しましょう。
なぜ応募企業なのか、具体的な理由を記載するためには、応募企業の理念や方針・特徴や強みを理解する必要があります。 - 趣味・特技:
- 面接で話題になることもあるので、必ず記入しましょう。
応募企業に関連性がないものでも、人となりを表現するものです。採用担当者が懸念を抱くような趣味(ギャンブルなど)は控えるのが無難です。 - 通勤時間:
- 90分以内が通勤圏内だと考えるのが一般的です。
もし、片道90分超で転居が可能であれば、別途、本人希望欄などにその旨を簡潔に記載します。遠隔地からの応募では「内定後速やかに転居可能」と意欲を示しましょう。 - 配偶者の有無:
- 家族手当など、待遇面に影響することがあるので必ず記載します。
本人希望欄の書き方
ここがポイント
本人希望欄は、募集職種が多い場合希望職種を記載します。
希望給与は、特にこだわりがある場合は記載しますが、募集要項の条件で問題なければ「貴社の規定でお願いいたします」と記載します。
- 本人希望欄:
- ・原則は「貴社規定でお願いいたします」と記載
原則は、応募企業規定に従うのが無難です。
複数職種を応募している企業の場合、希望職種を書いておきましょう。
また、勤務時間の制限など特別な要望がある場合は、現在態勢を整えるべく努力しているなど、加筆して仕事の意欲を示しておきます。
履歴書を出す前にチェックするポイント
- 誤字脱字がないか
- フリガナを書き忘れていないか
- 履歴書は空欄無く埋めているか
- 写真の裏に記名し、しっかりと貼ったか
- 押印されているか(履歴書に捺印欄がある場合)
- 住所、学校・会社名などを省略せずに書いているか
- 入学、卒業、入社、退社年度・月が正確か
- 面接準備のために履歴書のコピーを取ったか
- 送付書を入れたか
NGな履歴書の例
- ・他社から返却された履歴書の使い回し
- ・鉛筆で書かれた履歴書
- ・間違った箇所を修正液で消す
- ・学歴、職歴の詐称
- ・履歴書をコピーしたものを提出する
- ・『です・ます』と『だ・である』が混在している
職務経歴書
職務経歴書は、履歴書とともに転職活動において重要な書類です。
「職務経歴書」はあなたのキャリアやスキルだけでなく、コミュニケーション能力・プレゼンテーション能力までも表してしまう物になり得ます。
書き方の基本とポイントをしっかりおさえましょう。
職務経歴書を作成する前に
職務経歴書の書き方で押さえておきたい7つのポイント
- 書類選考とは職務経歴書、履歴書によるものです
- 面接時の確認、質問に想定される内容を含めましょう
- 経歴を羅列するだけでは、興味を持たれません
- 企業のニーズをとらえたうえで作成しましょう
- 応募企業で生かせる経験を強調しましょう
- 要約や見出しなどで読んでもらう工夫をしましょう
- 採用担当者の立場で読み返しましょう
職務経歴書の書き方
履歴書と異なり、職務経歴書は通常パソコンで作成します。
定まった形式はありませんが、基本的にはA4用紙1~2枚、多くても3枚程度でまとめます。
見出しやレイアウトで、読みやすく工夫することが大切です。
- 職務経歴:
- ・保育に関する具体的な職務について触れることで、保育士としてできることやそこで身につけてきた能力をアピールしています。
・何か1つでも他の保育士より優れた能力を表現しましょう。
・保育はチームワークが大切であり、協調性が読み取れる内容にします。
・保育園運営の助けとなるような経験を積んだことを、職歴を通じてしっかりとアピールできています。
・会社概要を記入したり何歳児の経験があるか、どのような規模の園に勤めていたかなど、前職の職務内容がイメージしやすくなります。 - 資格・スキル:
- ・資格やスキルの紹介を通じて、パソコン操作に慣れていることや保育におけるメリットを打ち出しています。
- 自己PR:
- ・応募先の事業所に対し直接あなたをアピールできる記載項目ですので、職務経歴書を作成する際は必ず項目を作るようにしましょう。
ここがポイント
保育園や幼稚園に在籍し、乳幼児の保育を担当する重要な仕事です。
職務経歴書においては、保育を担当した経験とともに、その際必要となるさまざまなスキルやコミュニケーション能力や協調性についての強みをしっかりと打ち出し、長所として伝えることが肝心です。
人事担当者に「この人に会いたい」と思わせるためのチェックポイント
- 自社で必要としている人材像と合致するかどうか
- 職務経歴や能力などの実務能力
- 転職回数や在籍期間、転職理由が納得できるものか
- 志望動機や自己PRから自社への意欲・熱意
これまでの経歴をダラダラと書いても目をひきません。
伝えたい情報を見出しやキャッチコピーにし、読みやすいよう工夫しましょう。
採用目的によってチェックポイントは変わるため、求人要項をしっかり読み込みましょう。
NGな職務経歴書の例
- ・保育に関する具体的な職務について触れられていない
- ・経歴を羅列するだけで全体的に内容が薄い
- ・職歴の記載が弱く、アピールの説得力に欠ける